FACT FULNESS(副題10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣)は、世界で100万冊を超える大ベストセラーであり、2019年1月には日本語版が発表されている。
面白いのは冒頭に世界の事実を問う13の3択クイズがあり、全くランダムに解答しても33%(4問)正解となるはずだが、多くの(しかもエリート)者の正解数は3問以下であったとの結果が示されていることだ。(ちなみに私の正解数はたったの2問)
そして著者はその原因として人類が持っている10の偏見があり、それを正すよう「ファクトフルネス=事実に基づく世界の見方」を提唱している。
10の偏見とは、例えば⑤過大視本能「目の前の数字が一番重要だ」という思い込み。②ネガティブ本能「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み⑨犯人捜し本能「誰か責めれば物事は解決する」という思い込みなどである。
これを見てまず思いあたるのはコロナに関する報道である。毎日のように画面に出る感染者数の推移棒グラフであるが、検査対象である母集団が一定でない以上、これを比較することは無意味であることを知っておきたい。今こそ事実に基づいたものの見方が重要である。
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